シンガポールで思ったこと①

前回の記事で少しふれたとおり、私は3年間シンガポールに住んでいました。
幼児と赤子抱えた身動きの取りずらい、なんとも消化不良の駐在生活でしたが、
やはり異国の地での生活は私の人生の中で大きな経験であり、様々なことを考えるきっかけを与えてくれました。
そのことについて書いてみたいと思います。

①私は日本人なんだ
まず、自分は日本人だということを強く意識するようになりました。
日本人以外の人との会話はたいてい
「I'm from Japan.」だの「I'm Japanese.」から始まりました。
私は日本から来たの、私は日本人なの・・・
日本に住んでいたら決して出てこないであろうこのフレーズを繰り返すにつれ、ああ私は日本人なのねとしみじみ感じました。

そして次第に、そもそも~人て、国籍って、国って、何なんだろう?そんな壮大な思いにかられるようになりました。
次男が生まれた時長男に、
「〇〇はシンガポールで生まれたからシンガポール人なの?」
と聞かれました。
「えー、違うよー(笑)。お父さんもお母さんも日本人でしょ。〇〇も日本人だよ。」
笑いながら答えた私ですが、
そっか、もしもアメリカのように生地主義の国だったらとりあえずシンガポール国籍も貰えたのか、
納豆ご飯と味噌汁がないと生きていけないような両親からうまれたのに、将来こちらの国籍を選べば日本人ではなくなるのか、
などと思うと、なんとも不思議な気分がしました。
人類みな兄弟!とまではいきませんが、それまで遠い遠い存在だった外国というものが、ちょっとだけ近い存在にもなった気もしました。


②日本にサービスはやっぱりすごい!
日本のサービスは素晴らしい、噂には聞いていましたがその通りだと感じました。
来星間もなく、レジのお会計でボケッと「~円です。」的な言葉待っていましたら、店員が指で台をコンコンと叩いて私の注意をひきました。
見ると、顎でレジの金額をフンッとばかりに指し示すのです。
タクシーの運転手は私の下手な発音に露骨に「Ha?!」
修理の依頼をすれば、遅れてきた業者は「今日は何だ、どうしたんだ?」
ご丁寧に修理箇所の写メまで送ったのに・・・
どんな場面も笑顔でいらっしゃいませの国、頼んでもないのにかゆいところに手が届くような提案までしてくれる国、
そんな日本から来た私には大きなショックでした。
何度枕を濡らしたことでしょう。。( ノД`)シクシク…


③本当はみんな優しい!
そんな文句たらたらの接客イメージでしたが、慣れてしまえば当たり前、特にどうこう思わなくなりました。
それどころか、一見そっけない彼らに幾度となく温かい気持ちにしてもらいました。
私は赤子と幼児を抱えて行動することが多かったです。
ご存じの方も多いと思いますが、小さい子供とは本当によく泣く生物です。
息子達が泣き出すと、そんな彼らが優しい言葉をかけて一生懸命泣き止ませようとしてくれました。
うるさくて申し訳ない、早く退散せねばなどという雰囲気にはなりません。
顎を使って会計されたって、不愛想に料理の注文をとられたっていいんです!
いざ困ったとき優しい言葉をかけてくれる、それはマニュアルにそった営業スマイルなんかよりずっと嬉しいものでした。
しかも彼らは、私が客の立場だからそうするのでなく、ごく自然にそうしてくれているように感じました。

思えば、シンガポールはとても子供に優しい国です。
レストランなどは、よほど高級なところ以外は子連れも当たり前で、どこも子供用の椅子や食器が用意されています。
子連れで歩いていると「何歳?可愛いわね」など気軽に話しかけられ、子連れの姿を見るなり電車では席を譲ってくれ、タクシー乗り場では先に乗れと順番を譲ってくれました。
国全体がそんな雰囲気に包まれている感じでした。
長男が1歳半までは日本にいましたが、いつも出掛ける時はピリピリしていた記憶があります。
日本のサービス精神は本当にすばらしいと思います。
でもお客様の立場にいない人に対しては時に無関心というか、冷たいというか、そんな面もあるのかなと思わされたまめまるでした。

まとまりのない文がダラダラと続いております。
これ以上続くと収拾がつかなくなりそうですので、続きはまた次回。
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